福島学院大学
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情報ビジネス学科

[情報ビジネス学科]LINEを活用したオンライン防災訓練を実施しました。

12月12日(火)情報ビジネス学科のゼミナールⅠ「防災ゼミ」でLINEを使ったオンラインの防災訓練を実施しました。

安田信二教授が担当する「防災ゼミ」は災害情報の在り方をテーマに研究を行っています。

4月以降ゼミナールでの調査内容

①気象庁や都道府県、市区町村が発信する防災情報の内容
②スマートフォンで利用できる防災アプリの種類と内容
③災害時にインターネットで情報を受信、発信する場合の留意点
④最近の災害において福島県内で確認された災害情報の課題

5月 福島市信陵地区「福島市総合防災訓練」見学を通し、訓練計画の作り方も学びました。

LINEの活用に当たっては、トークをはじめ、写真や動画、位置情報、ノート、アルバム、アナウンスなどの基本的な機能を、普段の備えや災害前後の行動、避難先での情報収集などにどのように利用できるのかを話し合い「緊急時に役立つLINEの使い方」として一覧表にまとめました。

LINEを使った防災訓練は全国各地に広がっています。
学生は先進的な取り組みの情報を集めて、企画づくりに役立てました。

訓練の想定

福島市西部の吾妻山の噴火活動が活発化して、入山規制や避難に関する情報が出された

訓練にはゼミナールに所属する学生12人と教員に加え、訓練の趣旨に賛同した有志の学生が参加しました。
参加者は駅前キャンパスの建物内やキャンパスの周辺などで、スマートフォンやパソコンを通して訓練に関わりました。

集合場所への到着を知らせるメッセージ。
避難場所を知らせる画像の送信。
福島市の防災ウェブサイトなどをすぐに閲覧できるように準備した画面。

トークなどの内容がリアルタイムで分かるように、キャンパス内の教室に設置したパソコンの画面をスクリーンに映し出しました。
参加者はLINEの画面をスクリーンに映し出して、訓練の進み具合を確かめた。

また、訓練の注意点として
「誤った情報、不安や混乱を招くような情報を発信しない」
「位置情報や周囲の様子が分かる画像などの個人に関わる情報を発信する際には十分に注意する」
などを事前に確認しました。

訓練後には参加者が成果や課題などをまとめて、1週間後に開いたゼミナールの授業で発表しています。
参加者の主な感想は次の通りです。

成果

・日常的にLINEを使っているが、ノート機能やアナウンス機能、位置情報を共有できる機能を活用する機会が少なかったので、訓練を通して改めて学んだ。
・メッセージだけでは伝えられない情報については、ノート機能や画像送信機能を有効に使うことによって、分かりやすく伝えられる。実際の災害時でも積極的に活用したい
・自分の住む地域をLINEに登録すると、その地域の災害情報をLINEのトークで受け取ることができる。「避難情報」「地震情報」「津波予報」「気象警報」など9つの防災速報に対応している。メッセージから速報の詳細を確認することができ、国内最大3地点まで登録できるので、勤務先や家族が住む地域の情報も受け取れる。この機能を登録しておけば、情報をいち早く取得することができて、スムーズな避難につながるはずだ。
・東京都立川市では、市のLINE公式アカウントで「ラインでつながる避難訓練」という取り組みを行っている。『地震編』と『風水害編』の2つの災害の想定で、送信されるトークに沿ってステップを進め、避難訓練を体験学習することができる。

課題や提案

・AIが災害の状況を分析して、安全に避難できる道路などの情報を提供する仕組みが期待できるのではないか。
・無料通話やビデオ通話も積極的に利用したい。
・インターネット回線が混雑して、つながりにくくならないようにする必要がある。
・参加する人数が多いと、一斉にメッセージが送られてくるので、確認に時間がかかる。また、メッセージの送信に時差があった。
・本名ではなく、愛称などで参加すると、トークに参加した人が誰なのかを把握することができなくなってしまう。個別のアカウント名が誰であるかが分かるようにする必要がある。また、LINE上のコメントが積み重なるため、慎重な確認作業が必要だと感じた。