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地域マネジメント学科

[地域マネジメント学科]公開講座「地方創生の視座-社会的分断とコミュニケーションの再構築-」を開催しました。

令和8年度 第1回公開講座「地方創生の視座-社会的分断とコミュニケーションの再構築-」を開催しました。

令和8年7月4日午前11:00分~午後0:30 福島駅前キャンパス2階
講師:鳥飼裕一 教授

【開催レポート】人口減少時代における地方創生とは? 鳥飼教授が語る「コミュニケーション的行為理論」と地域再生

日本の深刻な課題である「急速な人口減少」。国立社会保障・人口問題研究所の推計によると、2050年までに東京都の人口はほぼ維持される一方、地方(東京都以外)では約20%の人口減少が見込まれています。これにより、地方における医療・教育・行政サービスの縮小や、地域文化の衰退など、生活基盤そのものが揺らぐ懸念が高まっています。

今回の公開講座では、鳥飼教授をお招きし、「地方創生への視座―分断化された社会とコミュニケーションの再構築―」をテーマにご講演いただきました。ドイツの哲学者ユルゲン・ハーバーマスの思想を手掛かりに、持続可能な地域社会のあり方を模索した講演の模様をお届けします。

「システム」の浸透と「生活世界」の衰退

ハーバーマスは、現代社会を次の2つの側面から捉えました。

  • システム: 市場経済や国家制度によって支えられる仕組み

  • 生活世界: 人々が日常生活の中で文化や価値を育み、相互理解を築く場

現代社会の危機の本質は、市場や行政といった「システム」が、本来「生活世界」が担ってきた領域に過剰に浸透し、人々の支え合いや共同性を弱めてしまっている点にあります。

講演では、東京一極集中や地方社会の疲弊も、この「生活世界の再生産能力の低下」という現象として解説されました。人口流出や地域コミュニティの衰退、行政サービスの縮小は、地域が本来持っていた「対話と支え合いの力」を徐々に奪ってきたのです。

地方創生とは「対話を通して地域を創り続ける営み」

こうした状況に対し、鳥飼教授は「地方創生とは、単に人口を増やしたり経済を活性化させたりすることだけではない」と指摘します。

真の地方創生に必要なのは、市民・行政・企業・教育機関など、多様な主体が対話を重ね、地域の課題を共有しながら社会を継続的に創り上げていくことです。

コミュニケーションを通じて「システム」と「生活世界」を適切につなぎ直し、途切れた社会の繋がり(社会統合)を再構築することこそが、持続可能な地域社会をつくる第一歩となります。

活発な議論が交わされた質疑応答

講演後の質疑応答では、参加者を交えて以下のような多角的なテーマで熱い議論が展開されました。

  • カール・ポパーの実証主義とハーバーマスの「コミュニケーション的行為」の関係性

  • 理論を実際の地域イノベーションへどのように応用するか

  • 現代のマスメディアの役割と「公共圏」のあり方

おわりに

今回の公開講座は、地域における「対話」と「コミュニケーション」の重要性をあらためて捉え直す貴重な機会となりました。本講座が、地域社会の未来をともに創造していくための一助となれば幸いです。


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