[地域マネジメント学科]授業『福島と復興』にてNHK福島局「語り部クロス」協力による特別講義を行いました。
「ふくしまならではの学び」を掲げる地域マネジメント学科では、1年生対象の導入授業『福島と復興』を設けています。
最終回を迎えた7月31日(水)、NHK福島局「語り部クロス」企画の協力を得て、記憶の継承に取り組む語り部をお招きし、特別講義を実施しました。
(NHK「語り部クロス」の取り組みは https://www.nhk.or.jp/fukushima/kataribe/ をご覧ください)
「語り部クロス」による特別講義は県内各大学で行われています。
本学では「福島を内と外の両面から捉えて想像する力を養う」ことを目的とし、長崎県と福島県の語り部からそれぞれお話を伺うとともに、お二人のクロストーク、学生のグループディスカッションと展開しました。
「語り部クロス」としても初めての構成として、実施することができました。
今回の特別講義開催にご尽力いただいた 武田健太アナウンサー
長崎で原爆体験の継承活動に取り組む 田平由布子さん
福島で震災・原発事故の語り部活動に取り組む 小泉良空さん
クロストークでは
・語り部を始めたきっかけ
・それぞれの話の似た点・異なる点
・ずっと続くはずだった日常が壊れるという経験、壊れた日常から続いてゆく人生の経験と転機
・「正しさ」が時に人間同士の線引きをもたらすことの難しさ
など、いずれも簡単に答えを出すことのできない、そして慎重さや思慮深さを必要とする話題へと展開してゆきました。
グループディスカッションでは、そのような語り部の方々から飛び出した語りを手がかりに、
・自分にとってかけがえのないもの、大切なもの
・記憶をなぜ伝える必要があるのか?
・記憶の伝承を通じて、人間の葛藤や矛盾をなぜ知る必要があるのか?
をテーマに学生同士が活発に話し合いました。
誰にとっても難しいテーマでしたが、学生たちは語り部の方とも積極的に意見を交わし、そして悩みながら言葉を紡ぎ出そうと工夫し、その姿は、たいへん頼もしいものがありました。
学生それぞれが学びを進めるうえで、またとない「ふくしまならではの学び」を体現する場となりました。
貴重な機会をご提供いただいたNHK福島放送局の方々、武田アナウンサーには厚く御礼を申し上げます。