大学院 臨床心理学研究科
あらゆることの表裏をみつめより良く生きる方法を探る
より良く生きるために、「障がいや病気を受け入れ、共存していく方法を探る」のが福祉です。「悪いところを治す」医療とは対照的な点に興味が尽きません。今進めている修士論文のテーマは、「完全主義とうつ」。完全主義は、うつを促進させる一方で、意欲を高めて充実感をもたらす側面があります。あらゆる事柄について、いい面を見つけながら、“生きづらさ”を抱える人が社会と折り合える方法を見つけていければいいと思います。
大学院臨床心理学研究科 鈴木 裕美(宮城県石巻市出身)
強さとしなやかさを養って人の心に寄り添う人に
対人援助の基礎を学んだ上で、どの領域を掘り下げるかを定めるのが大学院です。生きづらさを感じている人たちの「心のあり様」に専門的な視点で近付いていくためには、人文科学としての学問が大きな力になります。それから、あらゆる人に対する広い配慮や関心をもち続けることが不可欠です。自分自身の楽しみを持つことで自由な心を保ちながら、虐待・不登校・自殺・DVなど、タブー視されてきた分野の偏見や古い文化を壊していく強さ・しなやかさを身に付けてほしいのです。
大学院臨床心理学研究科教授 末廣 晃二
求める学生像
臨床心理学の現代的課題に対応できる実践力の育成
現代社会には、不登校、家庭における虐待、発達障害、うつ病、あるいは犯罪被害など児童から高齢者まで、心の援助を必要とする人々が増加する傾向にあります。本研究科では、これらの問題に対し、臨床心理学的視点から問題の解決を支援するとともに、臨床実践の中から新しい知見を見出し、新しい理論の構築や心理援助技法の開発に努めます。
将来、心理的援助の専門家として学校や医療機関、相談機関等で活躍したい方、本研究科で学んだ知識や技術を現在の職場で活かしたい方、臨床心理学について深く学びたい方など、積極的で意欲の高い学生を求めています。
大学院臨床心理学研究科長 教授 末廣晃二
教育目標
臨床心理学の幅広く深い学識と研究能力の涵養に努め、今日的な臨床的課題に対応できる、高度で専門的な実践力を養い、心理的支援に習熟した人材を養成します。
カリキュラムの特徴
臨床心理士になるための教育課程
臨床心理学研究科では、臨床心理士になるために必要な講義科目、演習科目、実習科目を開設し、基礎から応用、実践へと学習が進められるように配置しています(「年次別開設科目」参照)。
大学院の特徴
夜間、土曜日、集中講義
授業時間は、主として月曜日から金曜日の17:50~21:00、土曜日の9:40~12:50、夏期・冬期休業期間中の集中講義です。また、週2日、3年間の通学で修了単位を修得することも可能です。ただし実習は、本大学院附属心理臨床相談センターで、平日昼間や土曜日を適宜利用して行います。例えば「臨床心理実習」では、本センターで15回(1回1時間程度)、さらに学部実習については5日間行います。詳しくは大学院入学案内パンフレットをご覧ください。
臨床心理学研究科のカリキュラムの中から代表的な講義をご紹介
発達障害児心理学特論
-発達障害について基礎から学ぶ-
後期開講の「発達障害児心理学演習」(援助法を中心に展開)に先立って、知的障害、自閉症、注意欠陥/ 多動性障害、学習障害等の発達障害について、その概念、診断、原因、援助原理について学びます。履修者がテーマを分担し、関係文献・著書に基づいてレジュメを作成して発表し合うことを中心に授業を展開します。発達障害について基本的な事柄を理解し認識することと、テーマに即してまとめ、発表する態度と能力を培うことを目的としています。
臨床心理面接特論II
-臨床心理面接の技法を知る-
臨床心理面接を行う上での、心理臨床家としての倫理や基本的態度について理解を深めます。次に臨床心理面接の基本的な流れや技法を知り、実施者としての基本的な技術、留意点について理解を図ります。その上で、心理療法(特に短期療法)及び主に子どもを対象として行われる様々な援助技法について学び、それらの治療的意味に言及しながら、基盤となる理論と実施方法を学びます。
臨床心理査定演習II
-心理検査報告書の作成で理解を深める-
人格検査(ロールシャッハ・テストおよびバウムテストによる)について、その理論および実施法、分析法、解釈法を学びます。まず受講生自身が被検査者としてテスティー体験をもち、その上で実際に検査者として演習によって人格検査を実施します。その後個別指導を中心として、心理検査報告書を作成します。人格検査の一連の流れを理解するとともに、実施における倫理を学び、併せて分析・解釈に有用な人格理論を理解することを目的とします。
取得可能な免許・資格
日本臨床心理士資格認定協会が指定する第1種指定校であるため、修士課程修了要件をみたすことで、臨床心理士の受験資格を取得できます。
年次別履修科目
基礎から応用、実習へと学習を進め、その成果を修士論文にまとめます。なお、当科目は、平成23年度入学生のものです。平成24年度以降、一部変更となることもあります。※社会人のための3年間での計画履修も可能です。
| 1年前期 | 1年後期 | 2年前期 | 2年後期 | |
|---|---|---|---|---|
| 基礎的学習 | 臨床心理学特論I 臨床心理面接特論I 臨床心理基礎実習I 臨床心理基礎演習 心理学研究法特論 【夏期集中】 臨床心理学研究法特論 精神医学特論 |
臨床心理学持論II 臨床心理面接持論II 心理統計法特論 発達心理学特論 |
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| 応用的学習 | 臨床心理査定演習I 精神薬理学特論 発達障害児心理学特論 |
臨床心理査定演習II 犯罪心理学特論 発達障害児心理学演習 【冬期集中】 グループ・アプローチ特論 |
学校臨床心理学特論 精神薬理学特論 臨床心理地域援助特論 教育心理学特論 【夏期集中】 心理療法特論 家族心理学特論 |
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| 臨床的学習 | 臨床心理基礎実習II | 臨床心理実習(通年) 発達障害児援助実習(通年) |
臨床心理実習(通年) 発達障害児援助実習(通年) |
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| 課題研究 | 臨床心理課題研究I | 臨床心理課題研究II | 臨床心理課題研究III | 臨床心理課題研究IV |
赤字:必修科目、青字:選択科目(推奨履修学年として記載。履修制限のある「発達障害児援助実習」を除き他学年での履修も可)、緑字:指定者必修科目(大学の心理学系学部・学科を卒業していない場合に必修科目となる)
